2018年2月5日 |
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結婚して浅草に住んで64年。齢をとるほどに時間の経つのが速いのは不思議千万。定年後などは時間がたくさんあるのに、若い時よりどんどん速く経つのは不思議でなりません。その短い時間を使って、浅草でもあまり知られていない奥の方を探索してみました。ゼミ同窓会の江原晴郎さんと森下恒子さんとグループをつくり、1年半ばかりかかって小さな本をまとめました。「奥浅草」と言って、昔は吉原遊郭や山谷騒動で鳴らした地域です。江戸時代からの歴史があり、東京市の時代にはオモテの浅草と一緒に「浅草区」と呼ばれていたところです。 『奥浅草 地図から消えた吉原と山谷』(佐野陽子・江原晴郎共著、森下恒子編集、サノックス、2018年1月20日発行、1,000円+税、アマゾン通販) この本のポイントはつぎのようなものです。 *350年前の地割が残っている吉原遊郭跡。 *徳川時代の文化の中心。おもてなしの原点ともいえる吉原。*江戸-東京の「縁の下の力持ち」、さらに高度経済成長をささえた山谷。 *奥浅草ゆかりの人々と「奥浅草特区」設立の提言。 この奥浅草地区は、江戸時代の裏方として歴史が長いため、社寺が多く、名所が残っています。また、吉原遊郭は現在のソープランドまで含めると、ちょうど400年の歴史があり、跡地は歴史的遺構といえるでしょう。さらに、江戸期に栄えた水路が埋め立てられましたが、多くは暗渠として残っています。宣伝ではありませんが、歴史と地理の好きな人はぜひこの地をのぞいてみて頂きたいと思います。 |